個性学は仕事に向いている人を見える化するために1990年に開発されたツールです。
向いている仕事を見える化する以外にも、こんな活用方法ができます。
- 仕事に向いている応募者を採用して、採用の失敗を減らす
- 既存従業員が効率よく働いてくれる育成ができる
- 営業の成約率を上げる営業トーク
- 従業員の人間関係を改善させるコミュニケーション方法
このページでは、
- 個性学を初めて知る人
- 個性学に興味を持っている人
- 個性学を復習したい人
こんな人向けに、個性学の基本のきをご紹介していきます。
営業の現場で個性学を20年以上実践し、全国に2名しかいない個性学コンサルタントの私が分かりやすくご紹介していきます。
会社経営をラクにしてくれる個性学とは?
経営に必要なのは、「人・物・カネ」とよく言われます。
その中でも一番難しいのが「人」ではないでしょうか?
私も「仕事が合わないから辞める」「人間関係がうまくいかないから辞める」と何度言われたことか・・・。
具体的な対策がなくて、いつも困っているんです・・・。
\諦めるのはまだ早いですよ!/
実は、「向いている仕事」と「スムーズな人間関係作り」がラクになる方法があるんです!
それが「個性学」です。
「人」のあらゆる課題を解決できる個性学とは
個性學は、一人ひとりが生得的に備わっている(生まれ持った)『特性や能力』を客観的に理解し、それを磨き発揮することで、社会の発展に貢献し自らも幸せになるために確立された《実践学》です。
1971年、個性學の創始者(石井憲正)がその当時「適性」を知る方法が無いことに気づき悩み、それを解決するために「組織における適性と能力」の解明に着手し、「一人ひとりのしあわせ」・「スムーズなコミュニケーション」・「個人と企業(組織)の成長」をテーマに個性の研究に取り組み、その研究結果を総称して『個性學』と呼んでいます。
引用元:株式会社日本個性學研究所公式ウェブサイト
と、少し説明が難しいので、開発ヒストリーを交えながら詳しくご紹介していきます。
個性学は向いている仕事を知るために開発された
個性學は、創始者石井憲正氏が1970年代にシステムエンジニアの採用担当をしていたことがきっかけで開発されます。
当時、石井氏が新たに採用をしても、仕事が合わずすぐに辞めてしまう人が多く「システムエンジニアに向いている人がわかる方法があればいいのに」と悩んでいました。
そのため石井氏は向いている仕事がわかる方法を探し、
- 適性試験
- 心理テスト
など様々な方法を試しましたが、向いている仕事はわからず、実際に仕事をやらせてみないとわからない状況でした。
せっかくお金と時間を投資して採用しても、次から次へと辞めてしまう・・・
会社としては「何としてもシステムエンジニアに向いてる人を採用してくれ!」と必死。石井氏は「何とかしないと・・・」と悩んでいました。
向いている仕事を見つけるきっかけは生年月日
そんな時、石井氏は義兄から「これが参考になるかも」と生年月日を元にした「性格の本」を受け取ります。
その本を読んでみると意外にも非常にあたっており、
「もしかしたら向いている仕事の見つけ方に通じる何かがわかるかもしれない」
と可能性を感じ、徹底的に生年月日についての本を読み、会社で活躍しているシステムエンジニアの生年月日を調べてみました。
すると、全員同じ「キー」を持っていることがわかりました。
それがきっかけで、
- 生年月日と向いている仕事の関係
- 生年月日でどんなことがわかるのか
- 生年月日の可能性
- 人間の個性の特定化
- 企業や組織で使える向いている仕事の見つけ方
の本格的な研究を行い、
- 東大卒でも向いている仕事に就かないと、仕事はできない
- 「勉強ができること」と「仕事ができること」は全く違う
- 「適性があること」と「仕事ができること」とも違う
このように当時判ったことをベースにして、1990年に個性学の分類体系が完成しました。
※個性学の診断は年と月日を使った8桁の生年月日で診断しますが、23時を境に診断結果が翌日の内容になるため、生まれ時間が分からない場合の的中確率は96%になります。
企業の人材活用に個性学が選ばれている理由
個性学がこれまで全国12,000社に活用されてきた理由、それは
診断テストなしに高精度で「向いている仕事と人の性質がわかる」から
企業の採用でよく使われる適性診断と個性学を比較してみましょう。
個性学 | R社の適性診断 | N社の適性診断 | |
診断テスト | なし | 〇 | 〇 |
所要時間 | なし | 30分ほど | 60分ほど |
性格診断 | ◎ | 〇 | 〇 |
適職診断 | ◎ | 〇 | × |
相性診断 | ◎ | × | × |
配置診断 | ◎ | × | × |
組織診断 | ◎ | × | × |
診断結果 | ずっと変わらない | 回答時の状況で 変わる | 回答時の状況で 変わる |
診断内容 | 生まれ持った 先天的なこと | 生まれた後に身に着けた 後天的なこと | 生まれた後に身に着けた 後天的なこと |
他社の適性診断と比較してみると、
- 1人づつ時間をかけて診断テストを受けてさせなくてもよいため、時間が節約できる
- 向いている仕事がランキング形式で見える化できる
- 個人の診断はもちろん、組織全体として活用することができる
- 診断結果は回答者の意図的な操作を受けないため、信ぴょう性が高い
- 診断結果はずっと変わらないから人事の資産となる
個性学は第三者の視点でフラットに人を診断できることが、30年以上選ばれ続けているポイントです。
世界的なお好み焼きブランド「ぼてじゅう」さんは個性学をつかった人材活用をして、大成長されています。
じゃあ実際にどんな風に分かるんですか?
もうちょっと詳しくお伝えしていきますね!
まるっと個性学の全体像
ここからは個性学の具体的な内容をご紹介していきます。
全部細かくお伝えはできませんが、大事な部分だけピックアップしてご紹介していきます。
個性には先天的・後天的な要素がある
個性学は向いている仕事を見つけるために、誰でも使えるように体系が作られました。
下の画像が個性学の全体像です。
項目ごとにタイプ分けがされていて、組み合わせると72万通りにまでタイプが作られます。
人が持つ性格や性質、仕事の役割など全部をひっくるめて「個性」と呼んでいます。個性は天分・トキ・器の3つに構成できると考え、そのうち、
- 先天的に生まれ持っているもの→天分とトキ(個性学で具体的に分かる・一生かわらない)
- 後天的に環境・学習・経験でつくられていくもの→器(個性学ではわからない・変化していく)
としています。
そのうち、個性学で分かるのは、先天的な「生まれ持っているもの」のみです。
そのため、生年月日が全く同じであっても、同じ人にならないのは、生まれ育ってきた環境・学習・経験で作られてきた後天的な「器」が違うから、ということです。
だから同じ年月日に生まれた人なら全員一緒とは考えない、ってことですね
個性学でわからないこと6つ
前述したように、個性学では生まれてから育っていく中で身につけた性格・能力は分かりません。
具体的に言うと、以下の事柄は個性学の診断では分かりません。
- 学力
- 運動能力
- 器(人としての人間力)
- 将来どのような人になるか
- 信用できるかできないか
- 育っていく環境から影響を受けた性格
向いている仕事がわかる3つの要素
個性学が開発されたきっかけとなった「向いている仕事の見つけ方」は以下の3つの要素で決められます。
3つの要素を加味して、向いている仕事を診断することができます。
- 性格
- 生き方
- 能力
次の章から、少し詳しく見ていきましょう。
要素①性格とは?
性格というと「人の性格」ですが、個性学では性格をさらに細かく3つに分けて考えています。
- 意思決定・価値基準のポイント(内面)
- 行動特性(外面)
- 仕事の役割
性格には上記の3つがありますが、
ここでポイントは、性格には2面性があるということです。
性格を氷山に例えると、こんな感じです。
性格の2面性|内面と外面
海の上に見えている氷山のように、人とのコミュニケーションから分かる第一印象で「外面」と呼んでいます。
自分でも意識がある部分で、第三者からもよく知られている性格の部分です。
そして、海の下に隠れていて見えない氷山の部分のように、本人も無意識のことが多く、人からも知られにくいのが「本音の部分」。これを個性学では「内面」と呼んでいます。
性格のタイプ一覧
前述した「内面」と「外面」の性格は大きく分けて3つのタイプに分かれます。
- 人志向
- 城志向
- 大物志向
内面と外面は、上記の3つのタイプのうちいずれかのタイプになります。内面と外面が同じタイプの人もいれば、違う人もいます。
内面と外面が違うタイプの場合、第一印象とのギャップが生まれる傾向があります。
全体像は下の画像をご覧ください。以下のように分類されます。
3つのタイプで違いがはっきりしていることを表でまとめると、このようになります。
●人志向 | ▲城志向 | ■大物志向 | |
---|---|---|---|
人生で目指すものは? | 信頼される人生 いい人と言われる人生 | 楽しむための人生 稼いで自立する人生 | 可能性を試す人生 すごい人になる人生 |
目指す方向性は? | 皆と仲良く生きてゆきたい | 好きなことを好きな時に好きなだけやっていたい | いつも元気で輝いていたい |
大切にすること | 信頼 | 自分らしさ | 可能性 |
嫌いなこと | 競争すること | ペースを乱されること | 枠にはめられること |
仕事に求めること | やりがい 存在感 | 収入 実力 | 結果 達成感 |
仕事の役割 | 創造する こだわる | 稼ぐ 今あるものを改良する | 広める 拡大する |
ここまで3つのタイプが違うとは・・!
従業員はこの3つのうちのどれかに当てはまってるってことですね。
そうなんです。
さらに細かく分かれて、こんな特徴が出てきます。
12分類で分かること詳細
3つ分類が12にまで分かれ、それぞれの特徴が異なります。
12のタイプまで分けることによって、向いている仕事がさらに特定できるようになります。
- 向いている仕事
- 仕事での得手不得手、長所短所
- 仕事や人生で求めていること
- スピード感
- 本音か建て前で仕事をするか
- 指示に従順かどうか
※個性学レポートを使って詳細な診断をすることで以上の項目について知ることができます。
12のタイプをザックリと表現すると、このようになります。
分類名 | 特徴 |
---|---|
●人志向 自然型 | 自然体でいたい。努力や根性は苦手。 |
●人志向 実績型 | 一流、本物志向。経験したものが力になる。 |
●人志向 先端型 | 新鮮な感覚を持ち即断即決で時代を先取りする行動派。 |
●人志向 配慮型 | 情報通で客観的だが判断は悲観的。気配りの人。 |
▲城志向 独自型 | ナンバー1を目指して誰の真似もしないマイウェイに生きる。 |
▲城志向 悠然型 | マイペースで基本に忠実。誠意と粘りと平等が信条。 |
▲城志向 実益型 | 瞬間的な機転がきき短期勝負に強い。楽しいことが大好き。 |
▲城志向 夢想型 | 夢とロマンを見、それを追いつつも堅実に生きる。 |
■大物志向 敏感型 | 感覚的で、素早い判断と行動が特徴。寄らば大樹も。 |
■大物志向 完璧型 | 完璧さを求める忍耐の人。完成度の高さを求める。 |
■大物志向 挑戦型 | 好奇心旺盛で誰もやったことが無いことや可能性に挑戦する行動力抜群の人。 |
■大物志向 努力型 | 努力と根性。不言実行で行動力抜群の人。プロ意識が強い。 |
要素② 生き方
生き方は性格とは異なり、自分がいる環境でどのような力を発揮するのかが分かります。
全部で10種類あります。
それぞれに特徴があり、例えば「独立的・意欲的・社交的」など、性格にプラスアルファされる性質です。
要素③ 能力
能力は生まれ持って自然と得意にできる仕事の能力です。
性格のタイプごとに得意な仕事はありますが、それとはまた別に持っている仕事の能力がわかります。
全部で10種類あり、例えば「実行力・交渉力・宣伝力・技術力・・・」などがあります。
生き方や能力は性格ほど大きな影響はありませんが、向いている仕事につながる部分になります。
あなたの話が伝わらない理由
これだけたくさんタイプがあると、価値観も様々になってきます。
すると起こるのが、
\あなたの話が伝わりやすい人と伝わりにくい人がいる/
ということです。
「いやいや、そんなこと言われなくても分かってます」という言葉が聞こえてきそうですね汗。
感覚だけで分かっていたことを、タイプごとに図で表すとこのようになります。
- ●人志向からは▲城志向には伝わりやすい。■大物志向には伝わりにくい。
- ▲城志向からは■大物志向には伝わりやすい。●人志向には伝わりにくい。
- ■大物志向からは●人志向には伝わりやすい。▲城志向には伝わりにくい。
なるほど。私は■大物志向でした。
とういことは、私から▲城志向の人には伝わりにくい、ということですね?
そういうことです。
今回はお伝えしませんが、実は伝わりにくい相手でも伝わる伝え方の秘訣もあります。
このように、タイプによるコミュニケーションの伝わりやすさが分かれば、望む結果を出せるコミュニケーションができるようになります。
弊社では、経営者向けに勉強会を実施しています。個性學を交えたテーマもありますので、開催スケジュールをご覧ください。
個性学を企業で取り入れる方法
企業で個性学を活用する方法は2つあります。
①個性学レポートを購入する
個性学レポートは、目的に応じて診断できる診断レポートです。
必要な時に必要な分だけ購入できるので、まずは使ってみたい人におススメです。
- 向いている仕事の適性ランキング
- 向いている営業のスタイル
- 仕事の進め方
- 得意にできる仕事の役割 があります。
詳しいことは、下の記事で詳細を見ることができます。
②アプリ個性学oneを使う
個性学アプリ「個性學one」は、誰でも個性学の診断ができる有料アプリです。主な機能として、
- 相手に合わせた営業トークができるようになる「成約率を上げるトーク集」
- 従業員が思ったように動いてくれない時に対処法が分かる「育成方法(子育てメニュー)」
- なかなか意思疎通が思うようにできない相手は、自分との違いを見える化して解消「差取り」
- 何事もうまくいくタイミングを見極めて失敗を避けれる「トキ」
- 自分にぴったりなビジネスパートナーを選んで事業の失敗を防ぐ「相性」
以上のような機能があります。目的に応じて使える3つのプランがあります。
個性学oneの詳しいことは、下の記事で詳細を見ることができます。
まとめ:個性学はずっと使える「人」の診断ツール
- 個性学は人材活用を目的としたビジネスツール
- 生年月日だけで適材適所のための性格・適材適所の方法が分かる
- 個性学でわからないこともある
- 性格には2面性がある
- 性格のタイプには3タイプ、最大12のタイプがある
- タイプによる話の伝わりやすさがある
- 生年月日を使うが、占いではなくビジネスツールである
ビジネスシーンで目的に合わせて個性学を使えば、これまで解決が難しかった「人」の悩みも解決できるようになりますよ。